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ANAスーパーフライヤーズ(SFC)とは?
ANAの上級会員「プラチナサービスメンバー」以上が申し込める特別なクレジットカード会員制度です。スーパーフライヤーズカード(通称SFCカード)を取得すれば、カードを持ち続ける限り、上級会員に準じた特典を受けられます。
SFC会員になる6つのステップ
ステップ1:ANAマイレージクラブに登録
まずはANAのマイレージクラブに無料登録しましょう。
ステップ2:プレミアムポイント(PP)を貯める
1年間(1月〜12月)で50,000PP(うちANA便25,000PP)を獲得すれば、プラチナステータスに到達します。
ステップ3:効率的な修行ルートを選ぶ
羽田-沖縄などPP効率の良いルートを使って「SFC修行」を行います。
ステップ4:プラチナステータスを達成する
ANAから通知が届き、SFCカードの申し込み資格が得られます。
ステップ5:SFCカードを申し込む
プラチナステータス期間中に、希望するブランドのSFCカードを申し込みます。
ステップ6:特典を活用して快適な旅を
ラウンジ、優先搭乗、手荷物優先など、上級会員特典を半永久的に利用可能です。
プレミアムポイント(PP)とは?
ANAや提携航空会社への搭乗によって貯まる、ステータス判定専用のポイントです。マイルとは異なり、距離、運賃クラス、搭乗ボーナスで加算率が変わります。
SFC修行は「必ず飛行機に乗る」ことが前提
マイルがたくさんあっても、PPは貯まらない
よく誤解されがちですが、SFCを目指すには「実際にANAや提携航空会社の飛行機に搭乗する」ことが必須です。
どれだけマイルを貯めても、特典航空券(マイルで発券した航空券)ではプレミアムポイント(PP)は加算されません。
必要なのは「現金またはスカイコイン」
航空券の支払いには、現金またはANAスカイコインが使えますが、マイルを使って発券した特典航空券ではPPがゼロです。
そのため、陸マイラーとしてマイルを貯めている方も、SFC修行をする場合は航空券を「購入」する必要があります。
スカイコインを活用するのはアリ
ANAマイルをスカイコインに交換して使えば、実質的にはマイルを使いながらPPを貯めることが可能です。 特にANAアメックスカードなど、交換レートが上がるカードを使えばお得にスカイコイン化できます。
2025年は搭乗以外でもステイタスが獲得できる!
最近のSFC修行は、単に搭乗するだけでなく、ANAカードの利用やライフソリューションサービスの活用でもプラチナステイタスを獲得できるようになっています。
当時は飛行機に乗る以外の選択肢はありませんでした。
現在では搭乗はしないといけませんが、ANA PayやANAふるさと納税などの利用で、生活しながら上級会員を目指せる仕組みに変わってきています。
詳しくは、ANA公式サイト「ステイタス獲得条件」をご覧ください。
おすすめ修行ルートとシミュレーション
以下のようなルートがコスパの良い修行方法として知られています。
獲得PP50,000
費用400,000円
PP単価8.00円
おすすめ度◎(低コスト&簡単)
獲得PP52,000
費用480,000円
PP単価9.23円
おすすめ度◯(バランス良)
獲得PP51,000
費用600,000円
PP単価11.76円
おすすめ度◎(快適・短期)
獲得PP50,200
費用580,000円
PP単価11.55円
おすすめ度◯(快適・やや高)
獲得PP50,100
費用530,000円
PP単価10.58円
おすすめ度◎(変化があって楽)
PP単価とは?
航空券費用 ÷ 獲得PPで算出されます。PP単価が10円以下で優秀、8円前後なら最上級です。
路線によってプレミアムポイントの加算率は変わる
国内線は「2倍」加算で最も効率的
ANAでは、実際に搭乗した距離(区間基本マイレージ)に対して「積算率」が掛け合わされて、プレミアムポイント(PP)が決まります。
国内線は加算倍率が2倍なので、短距離でもPPが多く貯まり、羽田〜那覇などの長距離路線では特に効率が高くなります。
国際線はエリア別に倍率が異なる
国際線は「搭乗クラス」に加えて、路線(ゾーン)によって加算倍率が異なるのが特徴です。以下は代表的な倍率です:
エリア(ゾーン) | 積算倍率(搭乗マイル × 倍率) |
---|---|
日本国内線 | 2倍 |
韓国・中国・香港・台湾 | 1.5倍 |
東南アジア(シンガポール・バンコクなど) | 1.5倍 |
北米・ヨーロッパ・オセアニア | 1倍 |
加算率の高い国内線・アジア路線がSFC修行に人気
コスパを重視する修行僧には、国内線(2倍)やアジア路線(1.5倍)を中心にルートを組む人が多いです。 一方で、アメリカやヨーロッパなど遠距離路線は距離は稼げてもPPの倍率が低く、効率が悪くなる傾向があります。
体験談:実際にSFCを達成したルートと費用
筆者自身は2021年にANAスーパーフライヤーズを目指し、以下のようなプレミアムクラス中心の修行を実施しました。
【1月】
仙台 → 沖縄 → 福岡 → 仙台
沖縄 → 福岡はプレミアムクラス搭乗
費用:109,060円
【4月】
仙台 → 那覇 → 宮古島 → 那覇 → 石垣島 → 那覇 → 仙台
全区間プレミアムクラス利用
費用:137,980円
【5月】
羽田 ⇄ 那覇(普通席)
費用:26,920円
【6月(1回目)】
羽田 ⇄ 那覇(普通席)
費用:21,060円
【6月(2回目)】
羽田 ⇄ 那覇(普通席)
費用:31,820円
【10月】
羽田 → 那覇:ANAスカイコイン13,000円分を利用して12,600円で搭乗(普通席)
那覇 → 羽田:プレミアムクラス搭乗、スカイコイン15,000円分を利用して20,500円
往復合計:33,100円
【総合計費用】:359,940円
2021年はプレミアムポイント2倍キャンペーンが実施されていたため、通常の約半額でSFC達成が可能でした。
当初は、海外路線を中心にSFC取得を目指すつもりで、2020年1月2日にタイへの渡航からスタートしました。まもなく新型コロナウイルスが始まり、すぐに収まると思ったのですが海外渡航が困難になり、2021年から国内線中心でのSFC取得へと方針を切り替えました。
ルートを考える際は基本的に沖縄まで、週末で安く購入できる日を探し、運賃が割引になる21日前の早期予約をしていました。直前でも出発できそうな時は、遅くても3日前の割引運賃を活用して、できるだけコストを抑えるよう工夫しました。
どこで航空券を予約すべきか?
基本はANA公式サイトがおすすめ
PPを確実に加算するには、ANA公式サイトからの購入が最も安全です。提携航空券や旅行代理店経由だと、PPが加算されないケースがあります。
ANA公式サイトを使うべき理由
- プレミアムポイントが確実に加算される
- 運賃種別(バリュー、プレミアム等)が明確
- 変更や払い戻しが簡単
- マイページで進捗を即時確認できる
例外:スターアライアンス提携便
クアラルンプールやシンガポール便など、提携航空会社利用時はANAマイレージ番号を登録すれば加算対象になることがあります(予約クラスに注意)。
SFCカードの種類と年会費
カード名 | ブランド | 年会費(税込) | マイル還元率 | スカイコイン交換率 | SFC移行 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
ANA一般カード | VISA / JCB / Master | 2,200円 | 0.5〜1.0% | 1.0倍 | × | 年会費が最も安いがSFC移行不可 |
ANAワイドカード | VISA / JCB / Master | 7,975円 | 1.0% | 1.2倍 | ◯ | SFC最小コストの対象カード |
ANAワイドゴールドカード | VISA / JCB / Master | 16,500円 | 1.0% | 1.6倍 | ◯ | SFC移行者の定番・バランス型 |
ANAアメックス・カード | AMEX | 7,700円 | 1.0% | 1.0倍 | × | 年会費が安いがSFC移行不可 |
ANAアメックス・ゴールド | AMEX | 34,100円 | 1.0〜1.3% | 1.6倍 | ◯ | 旅行保険や特典が充実 |
ANAアメックス・プレミアム | AMEX | 165,000円 | 2.0% | 1.7倍 | ◯ | 家族カード4枚無料・最上級 |
ANAダイナースカード | Diners | 29,700円 | 1.0〜1.5% | 1.5倍 | ◯ | ステータス性が高い |
ANAダイナース・プレミアム | Diners | 170,500円 | 1.5% | 1.7倍 | ◯ | 家族カードも無料・高ステータス向け |
ANA VISAプラチナ プレミアムカード | VISA | 88,000円 | 1.5% | 1.7倍 | ◯ | プライオリティパス付帯・高還元率 |
ANA JCBカード プレミアム | JCB | 77,000円 | 1.3% | 1.7倍 | ◯ | コンシェルジュサービス・高還元率 |
注目すべきは「ANAアメックス・プレミアム」です。家族カード4枚まで年会費無料という圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。メインと家族カードの計5枚を年会費から割ると33,000円なので、1枚単価はゴールドより安くなります。

\ 私はこのカードを選びました /
私は ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールドカードでSFC会員になりました。
年会費は他のゴールドカードより高めですが、券面が一番カッコいいと思ったのと、ポイントが無期限で貯められること、そして旅行保険やコンシェルジュなどサービスが手厚く日常的にカードを使うからこそ、見た目って大事だと思っています。 一方で、世界を旅して改めて感じたのは「VISAの強さ」です。
アメックスはお店によっては使えないこともありますが、VISAやMastercardはどこでも使える場面が圧倒的に多いと実感しました。 だからこそ、見た目・サービス重視ならアメックス、実用性・海外重視ならVISA。それぞれの特徴を理解して選ぶのがおすすめです。
ANAカードは修行前に作っておくのが安全
なぜ修行前にANAカードを持っておくべきか?
ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)は、ANAプラチナステータス到達後に申し込める特別なクレジットカードです。
ただし、SFCカードも通常のクレジットカードと同様に審査があります。
もしプラチナステータスを獲得したのにカード審査に落ちてしまうと、SFCを取得できなくなってしまいます。
事前にANAカードを作っておくメリット
- ANAカードの利用実績が信用情報に積み上がる → SFC申込み時に有利に
- マイル加算率がUP(ANA便搭乗や日常利用でお得)
- スカイコインの交換レートが優遇される → 修行費用を圧縮しやすい
- マイルの有効期限が延長できる(一部カード)
おすすめの準備方法
修行を開始する前に、ANAゴールドカードやANAアメックスカードなど、SFCに移行可能なカードを作成しておきましょう。
これにより、修行中にマイルやスカイコインも貯めつつ、安心してSFC申込ができる体制を整えられます。
SFC会員の特典一覧
- ANAやスターアライアンスラウンジ利用(同伴者1名可)
- 優先搭乗・手荷物優先
- 特典航空券の優先枠
- 予約時の座席指定優遇
- 空港の優先チェックインカウンター
よくある質問(Q&A)
Q. 毎年修行しないとダメ? A. 一度SFCカードを取得すれば、カードを保有する限り特典は継続されます。 Q. 家族カードでも特典は使える? A. はい。多くの特典は家族カードでも本会員と同様に利用可能です。 Q. 年会費が高くない? A. 特典内容を考慮すれば、非常に高いコストパフォーマンスと言えます。
まとめ:SFC修行の価値とは
出張や旅行でANAやスターアライアンスをよく使う方にとって、SFCは一生ものの快適な空の旅を実現する手段です。世界中のスターアライアンスのラウンジが利用でき、長蛇の列に並ばずに搭乗できるメリットがあります。多少の費用はかかりますが、その価値は十分にあります。